レッスン

あなたは、ヴァイオリンをどのように弾きたいと思っていらっしゃいますか?
ヴァイオリンを弾くことで、どんなことを感じたいでしょうか?

巷では、ヴァイオリンはむずかしい楽器だと言われています。ドラえもんのしずかちゃんのように、周りに迷惑な音を出しているアマチュアヴァイオリン弾きを連想する人も多いですよね。

確かに、ヴァイオリンは音そのものを出すのがむずかしい面があります。スズキメソッドのように、基礎を教えず、聞き覚えだけで弾く文化が浸透している日本では、プロとして非常に上手でも、基礎の基礎を知らない人が実はたくさんいるのです。

逆に、ヨーロッパでは、弦楽器の音を出すための基礎や理論が浸透していて、どんな教師(初心者向けに指導している教師、一流のソリストを育てる教師など)でも生徒によい音を出させることができるのだそうです。
私も、その方法がわかるようになり、生徒の音もいい音に変えることができるようになってきました。なぜそれができるかというと、仕組みがわかったからです。いい音を出す仕組みとは、案外シンプルなものです。楽器の構え方、弓の持ち方、右腕の位置、力のかけぐあい・・・微妙なところに、その要素が隠されています。

私は、子供の頃アマチュアの父から教わったため、基礎が全くできていませんでした。大学のとき、専門実技のテストで澤一樹先生から「弓の持ち方を勉強した方がいい」と言われてしまうほど、きちんと持つことが出来ていませんでした。いい音を出す方法がわからず、楽器がよくないからいい音が出せないのだと思って楽器を変えることばかり考えていました。

私に転機が訪れたのは、アーロン・ローザンドのレッスンを受けた時です。

ローザンドは、20世紀を代表するヴィルトォーソです。
彼は、私の演奏を聴いて開口一番「あなたの弓の持ち方は改善が必要だ」と言い、薬指の位置についてアドバイスしました。すると、なんとたったそれだけのことで、びっくりするほど太い、深い音が出てきたのです。
聞いていた他の生徒も驚いていましたが、何より驚いたのは私自身でした。

続く・・・